会社案内

代表の挨拶

お客様の困ったが当社の困った

初代 池田唯一が始めた有限会社池田工業塗装の86年間という歴史は、1930年、漆職人である唯一が人力車の部品塗装など施工することで幕を開けます。第二次世界大戦中は中島飛行機で戦闘機の塗装を行い、戦後復興から高度経済成長、バブル経済、失われた20年、さまざまな環境下で何とか経営を維持してきました。製造拠点も天神町から旭町、簗瀬町へと移転し、現在の瑞穂野工業団地に移転したきっかけは、平成通りの区画整理でした。
そして2015年、創業から4代目として社長就任いたしました。企業の7割が3年以内で倒産する経営環境の中、86年の歴史を積み上げてきた重みをしっかりと受け止め、これからもお客様にご愛顧いただける企業であり続けるにはどうすればよいのか模索していく所存でございます。

熱に耐えうる機能を持った耐熱塗装
当社の主力製品は自動車の部品塗装で、その中でもエンジンを点火させると熱のかかるエンジン部品を中心に受注しています。その熱に耐えられる塗装を、耐熱塗装と呼びまして、当社製造部品の7割を占めます。通常の塗膜は、素材の劣化を防ぐ防錆目的や、美観目的で塗装されます。当社で施工する耐熱塗装は、その目的を維持するために特殊な機能を付加した機能性塗装の位置づけになります。

この機能性塗装の耐熱塗装とはどういうものか解説いたします。金属というものは熱がかかると膨張し、熱がさめると収縮します。金属の種類によって膨張率に違いがありますが、製品の物体温度の変化により大きさが変わるということです。大きさの変化が著しいアルミ材で解説いたします。1mの長さのアルミ板があるとします。この製品の物温20℃の状態から、300℃まで上昇すると約6.55㎜膨張します。常温時より大きくなり、冷めると元の大きさに戻る母材に対し、その膨張と収縮に塗膜がついていかなければ、塗膜が割れてしまい、塗膜で保護されない部分が錆びてしまいます。こういった母材の膨張と収縮に追随して保護し続ける膜を耐熱塗装といい、防錆目的の美観塗装以外の機能を持った塗料を総称して機能性塗料と呼ぶのです。

こういった機能を持った塗膜というのは、数多くあります。例を挙げますと「耐薬品性」「電気絶縁性」「導電性」「電波吸収性」「防虫性」「貼紙防止性」「防カビ性」「防汚性」。まだまだ書ききれないほどの機能を持った塗膜があります。美観や防錆以外の機能を持っているので、施工に通常塗装にはない管理工程があったり、熟練の作業者の勘所があったりと、総合的な技術力が求められます。こうした技術を、20~30μm(1μmは1/1000mm)の薄い膜に付加し、価値を創造しているのが当社です。こういった機能性塗装を中心に、塗装のさらなる価値向上の追及を行っていきたいと考えております。

さらなる価値を持った塗膜の世界
これからサイト内でも紹介する予定ですが、株式会社さかもと様からの依頼で、「BIDOKORO」ブランドの便器塗装を手掛けています。この塗装は、全くの美観のみを追求したもので、試作を見ていただいた方から「車のボディのような印象だね」と褒めていただけるようなラグジュアリー塗装です。ただ美観だけを追求したといいながらも、釉薬が掛けられて製造される陶器表面は、ガラスの膜が形成されており、塗膜の密着が非常に困難な塗装対象物です。こういった表面に対しても密着していく当社の技術力が活かされています。

当社が一貫して追求していきたいと考えていることは、塗装を通じてあらゆる製品の価値を高めていきたいということです。製品を形成するだけでは、エンドユーザーに直接手の取ってもらえる価値は生まれません。それをきれいにコーティングすることで、初めて商品価値が生まれ、そのものの価値が高まるのです。それこそが、塗装の価値だといえると思います。

先代が語っていたあいさつの中にこんなくだりがあります。
(自動車部品に代表されるような)部品は鉄を材料にしており、その材料の鉄は自然界では、酸化した鉄、つまり錆びて安定した状態で地中に埋まっています。この安定したものにエネルギーを加え、製品として使用できる鉄というものにするのです。しかし、自然界で安定したというのは、錆びている状態のものですから、鉄製の部品をそのままにしておくと、錆が発生し、最終的には自然に戻ってしまいます。

地球の有限な資源であるエネルギーを使用して、鉄を生成して、便利な道具を作っても、そのままの状態では錆が発生し、すぐに使えないものになってしまうのです。それを食い止めるのが塗装です。
有限な資源によってできている地球という視野に立て見れば、有限エネルギーを使用しての人類にとって便利なものを作ったならば、それを最大限長い期間使用していくことが、便利さを享受する人類にとって課せられた使命であると考えます。その機械の使用期間を最大限伸ばすことのできるものは、塗装というものなのではないでしょうか(以上、先代社長のあいさつから抜粋)。

上記の先代の考え方を継承しながら、こういった部品に塗膜を塗布することで、更なる機能を付加する。また、更に発展させ製品を利用する人の想像を超えるような新しい価値を、塗装することで演出するのは、塗装の専業メーカーとして挑戦し続けたいミッションです。

平成28年5月より建築事業部も立ち上がり、工場の外壁、屋根の塗り替え施工だけではなく、一から建築を受注することが可能になりました。店舗設営を中心に受注していきたいと考えておりますが、同時に油がしみている床面の塗装施工も取り組んでいきたいと考えております。プレス工場など、床面の塗装はなかなか密着せず、せっかくきれいに仕上げても、すぐに塗膜がはがれて見た目も良くありません。そいうった難密着の部分に施工してもしっかりと密着する塗装を提供しています。つまり、難密着な表面に対し、強固な密着力を発揮するという機能を持った塗膜、こういった機能を建築事業部でも提供していきたいと考えております。

様々な分野において、先進の技術を使いながら、塗装という状況を提供することで新たな価値を創造していく。これからも、100年、200年と永続してご愛顧いただける企業となるべく切磋琢磨していく所存でございます。

代表取締役 池田 貴典

会社情報

会社名 株式会社池田工業塗装
代表 代表取締役 池田 貴典
所在地 〒321‐0921 栃木県宇都宮市瑞穂3-12-14 瑞穂野工業団地
TEL 028-656-5631
FAX 028-656-2830
資本金 360万円
設立 1967年4月1日
事業内容 工業塗装事業部
各種金属表面処理・耐熱塗装・テフロンコーティング・乾性潤滑皮膜塗装・模様塗装
建築事業部 デザイン設計施工・大型建築塗装工事
従業員数 15人
取引先 株式会社関東三翠社
宝栄工業株式会社
株式会社アルキャスト
株式会社安秀工業
丸茂電機株式会社
栃木シャーリング株式会社
ジョンソンコントロールズ オートモーティブシステムズ株式会社
株式会社古口工業
村田発條株式会社
(※ 順不同敬称略)

アクセスマップ